「あおあお」は徳島の文化情報誌です。
あおい海や川、あおい山のような、徳島の暮らしの身近にあるものの大切さに気づいてもらえたら、という思いで制作しています。

山も海も川も畑も田んぼも四季折々の食材も…当たり前にあるこの街の、その“当たり前”を見つめてみようと思う。
徳島に暮らす私たちの周りで、静かに、脈々と、息づくものたちを。
それはやはりありふれたものかもしれないし、ささやかだけど大事なものなのかもしれない。
私たちが見つめ、触れ、感じた、小さな気づきのひとつひとつをこの冊子に込めて。

Ao-Ao (lots of blue)
Tokushima has been blessed with mountains, seas, rivers, farms, paddy fields and seasonal foods together with cultures and customs developed and still alive based on such boons. We want to be well aware of, understand and appreciate these simple but precious things surrounding us. We put what we have met, touched, felt and realized into this booklet with respect and love.
最新号 配布中
あおあお10号 特集「県境」
通過をすることはあっても、
あえて立ち止まってみる機会は
あまりない県と県との境目。

「境」という言葉には、
“土地と土地の区切り”
という意味の他に、
“ものとものとが接する場所”
という意味もある。

隣の県と接する場所では、
どんな風に人やものが交わり、
どんな風景が見えるんだろう。
そんな思いで県境を巡った。
あおあお9号 特集「町の小さな工場」
看板もなく
町の中に溶け込む建物。
地図を頼りに訪ねても
うっかり通り過ぎて
しまいそうになる。

「こんにちは」
扉を開いて中に入ると
長い間ここで
受け継がれてきた
ものづくりが
この日も
たんたんと
始まっていた。
あおあお8号 特集「川のそば」
橋を渡っていると下の方から子どもたちの声がした。
バシャバシャと音を立ててはしゃぐ姿に
犬もたまらず川に飛び込んだ。
おばあちゃんが「そっち行ったら深いでよ!」と
子どもたちに声を掛けている。
向こう岸から自転車で走ってきた少年たちは
どの子もこんがりと日焼けしていて
脇道を曲がると河原へ向かって颯爽と下っていった。

徳島に流れる497本の大きな川、小さな川。
毎日わたしたちはいくつもの川のそばを通っている。
いつも何気なく川に目にやって
夏だな、とか
今日は天気がいいな、とか
ふと思う。
あおあお7号 特集「食八景」
北の町には北のうどん。
南の町には南のお好み焼きがある。
山を越え、川を渡れば
食べる風景も変わっていく。
あの町にはなかった風景が
この町ではあたりまえになっていた。
あおあお6号 特集「獲物がいる」

天候はどうだろうか。
時期はどうだろうか。
何かいい情報はないか。
そういえばこんな噂を聞いた。
それならこう攻めてはどうか。
あらゆる情報を集め、経験と勘を頼りに、ただ広がる景色の中に今日の作戦を描く。
きっとそこに獲物がいる。

“How is the weather?”
“How about the time?”
“Is there any useful information?”
“I got this information.”
“Then, how about this strategy?”
By collecting all available information and using experiences and hunches, the strategy is determined in accordance with the situation.
Our target must be there.

あおあお5号 特集「夜がきた」

吉野川の上流に向かって夕日が沈みはじめると
空は青から赤、赤から黒へと見る見るうちに色を変え
河口には大きな月が顔を出した。
体に吹き付ける強い風の少し気温が下がった頃
橋の上では散歩やランニングをする人たちが増えはじめる。
吉野川河口に架かる全長一二九一メートルの
阿波しらさぎ大橋は格好のウォーキングコース。
小さな星もちらりほらりと瞬きはじめた。
さあ、夜がはじまる。


In the direction of the upper stream of the Yoshino River, I see the sun sinking.
The sky is changing its color from blue to red and then black in no time.
Now, I can see the big moon in the opposite direction.
When the strong wind blowing to me feels a little bit chilly, the number of people walking or running on the bridge begins to increase.
Awa Shirasagi (white egret) Ohashi Bridge with the length of 1,291m over the estuary of the Yoshino River is the best course for walkers.
Little stars are twinkling here and there.
The night has come now.

あおあお4号 特集「汽車が走る町」

ひさびさに汽車に乗ってみた。
“汽車”と呼ぶのは徳島で走るディーゼル列車のこと。
徳島駅から県南へ向かう牟岐線、県西へ向かう徳島線、県北に向かう鳴門線、
香川県に向かう高徳線という4つの路線が伸びている。
切符を買って改札口へ。
駅員さんに手渡し、スタンプを押してもらって
走りはじめた汽車の窓からいつもと違う、町の風景が見えてきた。


I rode a train for the first time in many years.
“Kisha” means a diesel-powered train running in Tokushima.
There are four train lines starting from Tokushima Station in Tokushima Prefecture:
The Mugi Line runs to the south, the Tokushima Line to the west, the Naruto Line to the north, and the Koutoku Line to Takamatsu.
I bought a ticket and proceeded to the ticket gate.
I handed the ticket to a ticket examiner to get a stamp on it.
When the train started moving, I could see different scenery of the town.